からみ織り技術

シースルー生地を織る独自の技術

丹後ちりめん300年の伝統で織る

安田織物株式会社は、着物の分野では夏物にあたる「絽」や「紗」と呼ばれる生地を織り続けてきました。そこには、300年の歴史を誇る高級絹織物「丹後ちりめん」の技術が息づいています。そして、その技術をさらに発展させ、シースルーのシルク生地を自在にデザインできる技術、生産体制を整えてきました。

生地に空間をつくる

弊社が専門とする「からみ織り」は、経糸をもじり交差させた状態で緯糸を通すことで生地に空間をつくる織技術です。もじることで独特の質感と立体感を生み出します。からみ織りは織り方が複雑なため、ゆっくり織ることしかできず、一つ一つが手仕事のような希少品です。

からみ織りの効果

「透ける」視覚効果

からみ織りの最大の特徴は「透ける」ということ。さらに、部分的に透けさせる、といった織り方も可能で、幅広いデザイン表現が可能。また使う緯糸の種類によって、片方から見ると透けて見え、反対側から見るとほとんど透けない、といった見る面によって透け具合が変わって見える織り方もあります。

通気性が高い

からみ織りは織組織により、糸をからませることで生地に隙間を作る技術です。その結果生地が透けて見え、必然的に通気性も高く仕上がります。着物の分野では夏物に用いられる生地ですが、空気や光を通す特性を生かした生地の活用方法は様々に考えられます。

しわ・スリップに強い

透ける素材だと耐久性が心配かもしれません。しかし実はからみ織りはその名の通り「糸と糸が複雑にからんでいる」ため、実はしわやスリップに強い素材なのです。このため手触りも一定のハリがあり、透けていながらもしっかりした生地に仕上げることができます。

からみ織りの種類

「絽目」と呼ばれる透けて見える部分が一定に、真っ直ぐに走る織物。絽には着用するシーンに厳格な決まりがあるものもあります。茶道・華道での着物や喪服等、フォーマルな場で着られるものは絽となります。お茶席の中には、絽目の間隔にも決まりがあるほど厳格な席もあります。
駒絽…駒糸で織った絽のことで、ツルッとした手触り。7月、8月の盛夏に着る着物です。
絽ちりめん…平糸の経糸にちりめん緯糸で織った絽のことで、シボがあります。6月、9月の単衣の時期に着る着物です。

生地全体がからみ織りになっていて透けた織物。お坊さんが夏に召される法衣や、絽に紗を重ねて仕立てる紗袷(しゃあわせ)という贅沢で粋な着物にも使われます。最近では、コートの替わりに着る、紗の羽織に仕立てられることも。お洒落着として着られることが多くなっています。

絽、紗に柄がつくと、紋絽、紋紗と呼ばれる生地となります。安田織物ではこれらすべての生地タイプに対応可能です。

からみ織りの質感と風合い

質感と風合いのイメージ基準

弊社ではお客様のイメージを形にするため、柄行きはもちろん、生地の風合いなどについても承っております。

  1. 透け具合の調整
  2. 素材の選定
  3. 生地の軽さ
  4. ハリ、コシ
  5. 特殊仕上加工

これらをご要望の価格と照らしながらご提案いたします。

紋紙データ作成

織物は、デザインをどのように織物で表現するかは「織組織(経糸と緯糸の組み合わせパターン)への変換」により、柄の出来具合が左右されます。また糸は使用できる本数に上限があり、これがデジタルデータでいうところの「解像度」にあたります。限られた糸の本数でいかにデザイン柄の意図を再現するかが重要です。この良し悪しで、柄の形状の再現はもちろん、生地の光具合等が左右されます。

からみ織りを専門とする安田織物

からみ織りによる織物は一般的に見て数が少なく、対応できる織物事業者も少数です。
それは大きく分けて2つ。からみ織りが主に「夏物」に使われる技術だったこと、そして織る技術が複雑であることです。

夏物にこだわり続けた

着物というものの需要が今よりもたくさんあった頃、世の中では「夏物を織るなんて」と思われていた時代がありました。世の中の需要は振り袖のほうが圧倒的に大きかったため、多くの織物業者は振袖生地に重点を置いていたのです。そんな中、弊社は夏物生地にこだわり続け、今ではからみ織りの専門、夏物生地の専門メーカーと呼んでいただけるようになりました。

からみ織りの理解は複雑

通常の織物の織組織を作る場合、基本的には「経糸を上げるか、下げるか」だけを設計すればよいため、多くの場合シンプルな考え方で織ることができます。しかし、からみ織りは前述の考え方に加え「糸をどうからませるか」を考える必要があります。その際、通常の織組織を指示する部分と、からみを指示する部分がバッティングしないよう設計が必要なため、必然的に複雑になります。

弊社はからみ織りの魅力と、生地としての可能性をお伝えするため、専門業者としてお客様のニーズ、創造性にお応えしております。

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